訃報

実家の犬が死んだ。
それは、私がコハルと留守番を頼まれた時だった。


もっとしっかりさすってあげていたら…。
100%気持ちを向けていたら…。


突然息が止まったそのこに、名前を呼ぶことしか出来なかった。
息が止まった後、2回程、口を開けた。一生懸命息を吹き返そうとしていたのかもしれない。
それなのに、名前を呼ぶことしか出来なかった。






そのこには、謝っても謝りきれない。

私がいるから大丈夫。お父さんとお母さんが帰るまで頑張ろうねって言ったのに、帰るまで生かしてあげられなかった。
私は、そのこに何もしてあげられなかった。
お父さんとお母さんに会わせてあげられなかった。